「根尾川むいむいの森」は、企業・公共団体さま向けに、森のアセットやフィールドを活用して、SDGsやESG投資の時代に、独自の価値を創出するための研修プログラムを提供します。
人材育成・事業開発・社会貢献の方針やご要望に応じて、柔軟に対応します。お気軽にお問い合わせください。
研修内容(例)
サウンドスケープ
私たちは、意図して目をそらしたり、閉じたりすることができます。しかし、ある音だけを聴かないようにしたり、耳を閉じたりすることはできません。視覚と比較して、聴覚は、受動的でままならず、コントロールする事が難しい感覚です。
この研修では、作曲家R・マリー・シェファーの方法を援用して、コントロールできないもの・受動的な状態・未解決のものを受容する能力(ネガティブケイパビリティ)を磨きます。「美しい森」というステレオタイプに囚われてしまいがちな環境に身を委ね、ただ耳を澄ますことで、さまざまな音の風景(サウンドスケープ)がみえてきます。そのサウンドスケープを、さまざまな方法で言語化したり図示したりして、共有します。
研修の所要時間 120分程度
参加者の準備 森の中を散策しやすい服装
ブッシュクラフト
20世紀の製品開発では、世界中のあらゆる素材や部品、労働力を調査して計画し、単純なコストを計算してデザインが行われました。しかし、SDGs以降は、これまで外部不経済だったもの(汚染や人権)が、経済の内部に反映されてゆきます。恐らく、「世界中から最高の食材を集めた料理」は難しくなるでしょう。
その時、私たちは、望まずに生まれたこの場所・環境を受け入れて、その場所にある資源や機会によって生きる手段を見つけなければなりません。受動的に設定された経営環境を受け入れて、身近な素材から製品を作ることが22世紀の製品開発となります。
この研修では、与えられた環境(森)で、限られた道具(ナイフ1つ)によって、自分たちの必要を満たす仕事を学ぶことができます。
研修の所要時間 120分程度
参加者の準備 作業しやすい服装
SDGsからみた根尾・谷汲
SDGsなんていうと、ずいぶん難しい考えのように聞こえますが、ようするに地球から貧困や飢餓を無くしつつ、気候変動にも対応しようという単純な話です。なぜ、それらが同時に指標化されるのかといえば、相関するからです。貧困は環境破壊を招き、飢餓を生みます。それらは国境を超えて漂流します。経営者や管理職のみなさんは、この文脈で「環境に優しい製品を作ろう!」とか「フェアトレードしよう!」と即断しがちですが、それは正しいでしょうか?
貧困から環境破壊をせざるを得ない人々が、どうやってエコな新製品を買うのでしょう? そもそも、あえて「フェア」と言わないとフェアにならない不平等な関係は、なぜ変わらないのでしょうか? この問いを理解するためには、立場を入れ替える必要があります。SDGsには、「だれひとり取り残さない」というお題目がありますが、これは今の世界が「だれかを取り残している」ことを意味しています。あなたは、いま「取り残した人」ですか? あるいは「取り残された人」ですか? おそらく、多くの企業人は、誰かを「取り残した人」としての後ろめたさや自責から、エコな製品開発や、CSRに取り組んでいるのでしょう。しかし、そのアプローチでは、決して到達できない視点があります。
この研修では、SDGsの枠組みから「取り残された人々」の視点を体験します。日本の身近な周辺化された地域、限界集落の生活者の視点を学びます。個人として「取り残された人」を演じることによって、あなたが、その状況を1人で覆すことが「不可能である」ことを悟り、SDGsへの理解を深めます。
研修の所要時間 5時間程度
参加者の準備 作業しやすい服装、筆記用具
プレイワーカー体験
仕事の成果を追い求める企業人は、子どもが苦手かもしれません。なぜなら、子どもは納期を守らなければ、仕様も満たしませんし、指示にだって従わないからです。一般的な私たちの常識では、子どもは、学校で教育を受けることによって、社会化して、産業化してゆきます。これが、いわゆる「大人になる」という意味です。
経営者や管理職のみなさんは、このような「教育された大人」に対して、自主的な仕事や、独創的なプロジェクトを求めますが、そこにはある種の倫理の矛盾が存在します。コントロールされる教育を受けた主体に、自主的(コントロールされない)活動を求めているのですから。
この研修では、本源的に自主的な(=コントロールされない)存在(=こども)をケアする事によって、自主的な仕事や、独創的なプロジェクトを見守る手法を学びます。
研修の所要時間 3時間程度
参加者の準備 遊びやすい服装
キャンプ
昨今の会社では、チームビルディングや、モチベーション管理、コミュニケーションが大事と言われます。そのため、上下関係や立場を撤廃したフラットな人間関係を求める傾向があります。無礼講と称した飲み会を企画したり、スポーツに興じたり。しかし、これらは人間が設定した状況であるため、どうやっても今までの「しがらみ」に囚われます。
しかし、自然は、人間を区別しません。突然の雨は、社長も新人もお構いなく濡らします。不快な蚊やアブは、受発注の関係を無効化します。そして、爽やかな風や静かな木々、穏やかな焚火も、貴賤・労使・男女・主従を区別しません。大いなる自然から見れば、人間など、どれも取るに足らない、ちっぽけな存在にすぎないのです。
この研修では、キャンプを通して、人間が自然と対峙し、それと戦い、その恩恵を平等に受け取ります。それによって、参加者が、より人間的な、より動物的な関係を結び直します。
研修の所要時間 1泊2日
参加者の準備 キャンプ道具(一部レンタルあり)